居合道の理念

居合道の理念

居合道は剣の理法の修錬による人間形成の道である

居合道修錬の心構え

居合道を正しく真剣に学び、心身を錬磨して旺盛なる気力を養い 居合道の特性を通じて礼節をとうとび、信義を重んじ誠を尽くして 常に自己の修養に努め、以って国家社会を愛し 広く人類の平和繁栄に寄与せんとするものである
昭和50年3月20日制定
財団法人全日本剣道連盟

居合道指導の心構え

刀の本意
居合道の正しい伝承と発展のために、剣の理法に基づく刀の扱い方の指導に努める。 居合道は、刀による「心気力一致」を目指し、自己を創造していく道である。「刀」は、相手に向ける剣であると同時に自分に向けられた剣でもある。この修錬を通じて刀と心身の一体化を図ることを指導の要点とする。
礼法
相手の人格を尊重し、心豊かな人間の育成のために礼法を重んずる指導に努める。 居合道は、勝負の場においても「礼節を尊ぶ」ことを重視する。お互いを敬う心と形(かたち)の礼法指導によって、節度ある生活態度を身につけ、「交剣知愛」の輪を広げていくことを指導の要点とする。
生涯居合道
ともに居合道を学び、安全・健康に留意しつつ、生涯にわたる人間形成の道を見出す指導に努める。 居合道は、世代を超えて学び合う道である。「技」を通じて「道」を求め、社会の活力を高めながら、豊かな生命観を育み、文化としての居合道を実践していくことを指導の目標とする。
平成19年3月14日制定
財団法人全日本剣道連盟

駒澤大学高等学校 居合道部心得

・本校の建学の理念「行学一如」のもと、行学の心得を実践する。 仏教の教えのもと、智慧の完成と慈悲の実践を目指す。
 「信」信義を重んじ自らの信念に従い責任ある言動ができる人間
 「誠」誠心誠意真心を込め誠実に事に当たれる人間
 「敬」異なる民族・文化を敬いどんな小さな命も大切にできる人間
 「愛」慈悲の心でいつも変わらぬ愛情深い言動ができる人間
・駒澤大学高等学校生徒心得を順守する。
 「道徳観の向上なくして学力の向上なし」礼節を尊び、自己の修養に努める。

稽古について

・刀の扱いは細心の注意を図り安全に努めて下さい。
・稽古は人から教えてもらうものではなく自分から学ぶものです。受動的にノルマをこなすのではなく、皆を引っ張る稽古を心掛けます。倦まず弛まず稽古です。
・他人の稽古を観たり、相手を尊重した意見交換を行って下さい。演武は漠然と見るのではなく、演武者から何かを学び取る心掛けが大切です。お互いを手本として切磋琢磨して下さい。
・単純で機械的な稽古も大切ですが、上達するにはどうしたら良いかを考えるなど頭脳的な稽古も大切です。稽古方法は種々考えられます。自分なりの稽古方法を工夫して下さい。又、自分が演武したい居合を想い描くなどイメージトレーニングも大切です。
・気迫に満ちて全力を傾注した稽古を心掛けて下さい。思い切りの良い居合をする。動作は一回で決める。力強い迫力のある演武を心掛けることが大切です。審査・試合は5分間の勝負です。
・自分の演武に自信を持つ事。自信を持たなければ他人が納得する演武はできません。試合にも勝てません。体力や技術(技)はそんなに違いません。最後は十分な稽古に基づいた気力です。
・足腰の安定性や体の柔軟でスムーズな運用及び体軸(重心)がぶれないような稽古を。更に、足腰の動きに上体や手(刀)がスムーズについてゆくような稽古を心掛けます。
・合わせ抜きでは、先輩が前に出て合わせる、後輩が前に出て合わせるなどして下さい。